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もうすぐ確定申告です!平成28年分確定申告の主な改正事項を確認しておきましょう〜金融・証券税制〜

投稿日:2017年1月19日 更新日:

平成28年分改正事項

もうすぐ平成28年分の確定申告が始まります。

前回は、平成28年分の所得税確定申告から適用される改正項目のうち、土地・住宅税制について確認しました。

今回は金融・証券税制の改正事項について確認していきます。

 

国外転出も上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象に

以前は、国外転出の場合に譲渡をしたものとみなされる上場株式等については、上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象ではありませんでした。
平成28年分以後は、国外転出の場合に譲渡をしたものとみなされた上場株式等の譲渡損益についても、損益通算及び繰越控除が適用されることになります。

 

一部の取引業者との取引が先物取引等の分離課税及び損失の繰越控除の対象からはずれます

先物取引等については、分離課税(国税15.315%・地方税5%)と3年間の損失の繰越控除が認められていましたが、次の取引については、これらの特例が適用されず、分離課税から総合課税に、損失の繰越は認められないことになります。

  • 商品先物取引業者以外の者を相手方として行う店頭商品デリバティブ取引
  • 金融商品取引業者のうち第一種金融商品取引業を行う者以外の者又は登録金融機関以外の者を相手方として行う店頭デリバティブ取引

なお、この改正は、平成28年10月1日以後に行う先物取引について適用されます。

 

ジュニアNISAの創設とNISAの受入限度額の引き上げ

ジュニアNISAの創設

未成年者が開設した未成年者口座で取得された上場株式等(非課税投資額は最大400万円(80万円×5年間))にかかる配当等及び譲渡益について非課税とされるジュニアNISAが創設されました。

通常のNISAと違ところは次の点です。

  • 口座開設可能なのは未成年者
  • 非課税枠は最大400万円(80万円×5年間)
  • 金融商品取引業者の変更はできない
  • 口座開設者が18歳になるまでは払出しができない

なお、ジュニアNISAは、平成28年4月1日から平成35年12月31日までの8年間のみ口座開設が可能です。

詳しい要件などは、国税庁HPのジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)の手続に関するQ&A(PDF)をご覧ください。

 

NISAの受入限度額の引き上げ

平成27年までは、年間の非課税投資限度額は100万円でしたが、平成28年からは年間120万円に引き上げられます。

 

 

特定公社債等の課税方式が上場株式等と同様になります

金融所得課税の一体化により、平成28年1月1日からは、特定公社債(国債、地方債、上場公社債など)や公募公社債等投資信託の受益権に対する課税方式が上場株式等と同様になり、損益通算や繰越控除が可能になります。

利子所得の課税方式

改正前は、利子はすべて源泉徴収されて終わりで、他の所得とも損益通算できない源泉分離課税でした。
改正後は、特定公社債については、上場株式等の配当等と同様の課税方式になりました。

  • 改正前:公社債の利子はすべて源泉分離課税(国税15.315%・地方税5%)
  • 改正後
    ・公社債のうち特定公社債の利子は申告分離課税(国税15.315%・地方税5%)と申告不要を選択可能
    ・上場株式等の配当等や譲渡益と損益通算や繰越控除の適用が可能に

 

譲渡所得の課税方式

  • 改正前
    ・公社債・公社債投資信託・公社債等運用投資信託・特定目的信託の社債的受益権の譲渡益は非課税
    ・割引債の償還益は源泉分離課税
    ・割引債以外の償還益は総合課税
  • 改正後
    ・公社債・公社債投資信託・公社債等運用投資信託・特定目的信託の社債的受益権の譲渡益、割引債の償還益などは申告分離課税(国税15.315%・地方税5%)
    ・特定公社債・公募公社債投資信託・公募投資信託・公募公社債的受益権については上場株式等の配当等や譲渡益と損益通算や繰越控除の適用が可能に

 

上場株式等の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の対象範囲が拡大

  • 改正前:上場株式等の譲渡損失と上場株式等の配当所得(申告分離)のみ損益通算及び繰越控除が可能
  • 改正後:上場株式等の譲渡損失・特定公社債等の譲渡損失と上場株式等の配当所得(申告分離)・特定公社債等の利子(申告分離)同士の損益通算及び繰越控除が可能に

 

 

同族会社が発行した社債をその同族株主等が取得している場合は課税強化されます

改正前は、同族会社が私募債を発行した場合、その同族株主が支払を受ける利子については、利子所得となり源泉分離課税(国税15.315%・地方税5%)で完結し、他に多額の所得があったとしても利子については総合課税されず、20.315%の税金しか課税されていませんでした。

そのしくみを利用した富裕層の節税策を防止するために次の改正がおこなわれました。

  • 改正前
    ・同族株主が支払を受けるその同族会社が発行した公社債の利子は源泉分離課税
    ・同族会社の公社債をその同族株主が譲渡した場合の譲渡は非課税
  • 改正後
    ・同族株主が支払を受けるその同族会社が発行した公社債の利子は利子所得で総合課税
    ・同族株主が行うその同族会社の公社債の譲渡・償還・解約は雑所得で総合課税

詳しい内容はこちらで解説しています。

 

まとめ

平成28年分の所得税の確定申告の改正事項として、金融・証券税制について確認してきました。

大きなポイントとしては、金融所得一体課税のながれで、特定公社債等の課税関係が上場株式等と同様になったことでしょうか。

 

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