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確定申告で注意しておきたい所得税関係の誤りやすい事例

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所得税の誤りやすい事例

平成28年分の所得税・贈与税の確定申告も中盤がすぎ、そろそろ申告期限の3月15日が迫ってきました。

慌てて申告書を作成されてる方もいらっしゃるかもしれませんが、判断に迷ったり、誤った認識で作成されていることがあるかもしれません。

そこで、今回は所得税の確定申告で誤りやすい事例をいくつか紹介してみようと思います。
※平成28年分の所得税に関する法令に基づいておりますのでご注意願います。

 

上場株式等の配当等の更正の請求

誤った取扱い

確定申告で申告し忘れていた上場株式等の配当等について、申告期限後に、申告した方が源泉徴収された所得税が還付されるとわかって、計算を間違っていたので税金を還付してほしいという請求(更正の請求といいます。)をした。

正しい取扱い

上場株式等の配当等を確定申告で申告をしなかった場合、それは申告しないことを選択したとされますので、更正の請求をすることはできません。
逆に、申告してしまって、申告期限後に申告しないほうが有利とわかったような場合も更正の請求はできません。
なお、一度確定申告書を提出した後でも、申告期限まででしたら、再度確定申告書を提出し直すことはできます。
この場合、最も後に提出した申告書が有効となります。

 

遺族が受け取った一時金や年金

誤った取扱い

国民年金等の加入者が、支給開始前に死亡した場合に、遺族が受けとった死亡一時金をその取得した遺族の一時所得とした。

正しい取扱い

国民年金等や国民年金基金に加入している人が、年金支給開始前に死亡したことにより遺族が取得した死亡一時金や遺族一時金は、その取得した遺族の一時所得とはならず、非課税になります。
なお、年金の支給をすでに受けている人が亡くなったことにより、支給日が到来していない年金(いわゆる未支給年金)を遺族が受け取った場合は、その遺族の一時所得になります。

 

所得補償保険の保険料

誤った取扱い

所得補償保険(傷害や疾病により業務を行えなかった期間の所得を補償する保険)の保険料を事業所得の必要経費とした。

正しい取扱い

事業主が自己を被保険者として支払う所得補償保険の保険料は必要経費にならず、生命保険料控除の対象になります。
なお、保険料は必要経費にならないですが、保険金を受け取っても非課税となります。

 

不動産の取り壊し費用

誤った取扱い

不動産の貸付を事業的規模で行っていない人が、建物の取り壊しによる損失(固定資産除却損)を全額必要経費とした。

正しい取扱い

不動産の貸付を事業的規模で行っていない場合、建物の取り壊しによる損失は、その損失を控除する前の所得を限度とされます。
つまり、どんなに損失が多くても赤字にはならなず、不動産所得0円となります。

※事業的規模については、こちらの記事をご覧ください。

 

青色申告特別控除

誤った取扱い

青色申告特別控除の65万円控除を受けられる要件を満たしている人が、申告期限後に提出した確定申告書で65万円控除を受けていた。

正しい取扱い

申告期限後に確定申告書を提出した場合、青色申告特別控除は65万円ではなく10万円になります。

 

扶養している妻の年金から天引きされた社会保険料

誤った取扱い

扶養している妻の年金から天引きされた後期高齢者医療保険料や介護保険料を、夫の確定申告で社会保険料控除の対象とした。

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正しい取扱い

妻の年金から天引きされた社会保険料は、その妻でしか社会保険料控除を受けられません。
なお、市役所や区役所で手続きすれば、妻の年金からの天引きではなく、夫の口座からの振替も可能ですので、夫で社会保険料控除を受けたほうが納税額が安くなる場合は検討してみましょう。

 

未婚のひとり親の寡婦(夫)控除

誤った取扱い

未婚のひとり親が寡婦控除の適用を受けた。

正しい取扱い

離婚後婚姻していない人は寡婦または寡夫控除を受けることができますが、未婚のひとり親は寡婦控除を受けることができません。
なお、自治体によっては、未婚のひとり親でも寡婦(夫)控除のみなし適用により、保育料や市営住宅の家賃が減額される場合がありますので、確認してみましょう。

 

住宅ローンの借換え

誤った取扱い

住宅ローンの借換えをした場合で、前の住宅ローンの償還期間と新しい住宅ローンの償還期間との合計が10年以上であれば、引き続き住宅ローン控除を受けられる。

正しい取扱い

住宅ローンの借換えの場合、新しいローンが旧のローンを消滅させるためのものであり、かつ、新しいローンの償還期間が10年以上であれば、引き続き住宅ローン控除を受けられます
なお、借換えをした場合でも、当初の住宅ローン控除の期間が延長されるわけではありません

 

副業による少額の所得は申告不要?

誤った取扱い

給与所得者で年末調整を受けた人が、副業による所得が20万円ある場合で、医療費控除を受けるため確定申告をしたときに、副業の20万円の所得を申告しなかった。

正しい取扱い

給与所得者で年末調整を受けた人が、副業による所得が20万円以下である場合は、その副業による所得を申告をしなくてもいいですが、医療費控除などを受けるために確定申告した場合は、副業による所得も申告しなければなりません
また、確定申告をしなくても良い場合であっても、住民税の申告はしなければならないことに注意しましょう。

 

まとめ

所得税の確定申告で誤りやすい事例をお伝えしました。

特に最後の副業の所得が20万円以下であれば申告しなくてもいいというのは、メリットばかりが強調されて独り歩きしています。

医療費控除など別のことで確定申告する場合には副業の所得も申告しなければならないことや、住民税の申告は必要なことも認識しておきましょう。

 

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