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先端設備導入計画の認定を受けると固定資産税がゼロに?

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2018年6月6日に生産性向上特別措置法が施行されました。

この生産性向上特別措置法により、先端設備導入計画を作成して認定を受けると、導入した先端設備の固定資産税が最大でゼロになる場合があります。

 

先端設備導入計画とは?

先端設備導入計画とは「中小企業・小規模事業者等が設備投資を通じて労働生産性の向上を図る」ための計画です。

計画の要件

1.計画期間は3年〜5年

計画期間は3年・4年・5年で、3年半などの中途半端な期間はありません。

 

2.労働生産性が直近の事業年度末比で3%以上向上

労働生産性とは、(営業利益+人件費+減価償却費)/労働投入量(労働者数また労働者数×1人あたりの年間就業時間)です。

この労働生産性が前期比で3%以上向上する必要があり、仮に3年の計画の場合は【3%×3年】で、計画開始前から9%以上の向上が必要になります。

なお、計画が達成できなかったからといって認定が取り消しになることはありませが、計画上は達成できる計画を立てる必要があります。

 

3.先端設備等の取得

機械装置、測定工具及び検査工具、器具備品、建物附属設備、ソフトウェアで、労働生産性の向上に必要な生産、販売活動等の用に直接使用される設備です。

つまり、店舗や工場など生産や販売活動に直接関係する設備が対象で、本社などの管理部門に対する設備投資は対象にはなりません。

 

4.計画内容

次の要件を満たす計画内容である必要があります。

  • 設備の所在する市町村の導入促進計画に適合する計画であること
  • 先端設備等の導入が円滑かつ確実に実施されると見込まれる計画であること
  • 認定経営革新等支援機関において事前確認がされた計画であること

 

記載事項

この計画書には次の事項を記載します。

  1. 計画期間(3年・4年・5年から選択)
  2. 現状認識
  3. 事業の内容及び実施時期
  4. 先端設備等の導入による労働生産性向上の目標
  5. 先端設備等の種類及び導入時期
  6. 先端設備等導入に必要な資金の額及びその調達方法

先端設備等導入計画に係る認定申請書記載例−中小企業庁

 

 

どのような支援があるの?

先端設備導入計画を提出して認定を受けると、次のような支援措置を受けられます。

  1. 取得した先端設備の固定資産税が3年間ゼロから1/2に(市町村によって異なります)
  2. 資金繰り支援(信用保証)
  3. 補助金を優先して受けられる

 

 

対象となる事業者は?

対象となる事業者は、業種によって資本金及び従業員数の上限が違います。

業種 資本金 常時従業者数
製造業その他 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
小売業 5千万円以下 50人以下
サービス業 5千万円以下 100人以下
ゴム製品製造業 3億円以下 900人以下
ソフトウェア業
情報処理サービス業
3億円以下 300人以下
旅館業 5千万円以下 200人以下

なお、後述します固定資産税減免の対象事業者の要件は別にありますので、上記の要件を満たしても固定資産税の減免を受けられない場合もあります。

 

 

固定資産税の減免の要件は?

資金繰り支援や補助金の優先採択はすべての事業者に当てはまるとは限りませんが、どの事業者にも当てはまるのが固定資産税の減免です。

先端設備導入計画が認定されたからといって、必ず固定資産税の減免が受けられるというわけではなく、もう少し要件が細かくなっています。

対象者 資本金1億円以下の法人、従業員数1,000人以下の個人事業主のうち、先端設備等導入計画の認定を受けた事業者
※市町村によって異なる場合があります
対象設備 生産性向上に関する指標が旧モデル比で年平均1%以上向上する以下の設備

  • 機械装置(取得価額160万円以上/10年以内に販売開始)
  • 測定工具及び検査工具(30万円以上/5年以内)
  • 器具備品(30万以上/6年以内)
  • 建物附属設備(60万円以上/14年以内)
用途ほか
  • 生産、販売活動に直接使用されるもの
  • 新品であること

 

 

手続きはどうするの?

適用までの手続きのフローは次のとおりです。

なお、固定資産税の減免を受けない場合は、工業会の証明書は不要です。

  1. 工業会の証明書をメーカーなどから取得(固定資産税の減免のみ)
  2. 先端設備等導入計画の策定
  3. 経営革新等支援機関に計画の事前確認を依頼
  4. 経営革新等支援機関から事前確認書を取得
  5. 市町村に計画を申請
  6. 市町村から計画の認定
  7. 設備の取得

中小企業経営力向上計画と違って、設備取得後の申請が認められていません

設備取得前に必ず申請をし認定を受けましょう

なお、工業会の証明書は設備取得後でも、1月1日までに市町村に提出すれば固定資産税の減免を受けることができます。

 

 

その他の注意点

適用期限

平成32年(2020年)度末、すなわち平成33年(2021年)3月31日までに取得した設備が対象になります。

 

中小企業経営強化税制との重複適用

中小企業経営強化税制との併用はできますが、固定資産税の減免についてはどちらか一方しか適用できず、この特例の適用を受ける場合には、別途この特例の手続きが必要です。

 

国税の減免措置はなし

中小企業経営強化税制のように、即時償却や税額控除といった法人税や所得税での減免措置はありません。

 

 

まとめ

  • 先端設備の導入により労働生産性をアップさせる計画を策定し、市町村に提出
  • 計画が認定されたあとに先端設備を取得
  • 固定資産税の減免、資金繰りの支援、補助金の優先採択の支援を受けられる

計画が認定されたあとに設備を取得というのがポイントで、設備を取得したあとに認定を受けても先端設備の導入による支援措置を受けられませんので注意しましょう。

設備投資の計画は前もって立て、税理士に依頼される場合は早めに計画を伝えておきましょう。

 

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