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年末調整で確認しておきたいポイント(その1)

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年末調整

いよいよ年末調整の時期がやってきましたが、進捗具合はいかがでしょうか?

毎年同じようにやっている年末調整ですが、もしかしたら勘違いしたままやっていることがあるかもしれません。

そこで、今回は年末調整で間違えやすい項目として、所得控除のうち物的控除(社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除)の確認しておきたいポイントを解説します。

 

社会保険料控除

家族の社会保険料を支払っている場合

生計一の親族が負担すべき社会保険料をその人が支払った場合には、その生計一親族がその支払者の配偶者控除や扶養控除の対象とならない場合であっても、その支払者において社会保険料控除を受けることができます。

ただし、国民年金を口座振替にしている場合など生計一親族が直接支払っている場合は、その生計一親族でしか社会保険料控除を受けることはできませんので注意しましょう。

過年度分の社会保険料を支払った場合

社会保険料控除は、支払ったときに認められるいわゆる現金主義ですので、過年度分の国民年金を追納した場合などは、その支払った年分で社会保険料控除を受けることになります。

国民年金保険料を前納した場合

国民年金を前納した場合は、前納した全額を支払った年分で社会保険料控除を受けることもできますし、その年に対応する分だけ社会保険料控除を受けることもできます。

最近では、国民年金が2年分を前納することができるようになりましたが、この場合も同様です。
ただし、その年に対応する分だけ社会保険料控除を受ける場合には、年金事務所から送られてくる控除証明書についている各年分の証明書をその都度提出することになります(平成28年に前納した場合から)。

日本年金機構HP 2年前納分の社会保険料(国民年金保険料)控除証明書(PDF 1,425KB)

なお、前納した場合の控除額は、前納割引がされた後の金額で控除します。

 

小規模企業共済等掛金控除

小規模企業共済の控除証明書には月額掛金しか記載されていない

小規模企業共済の控除証明書には月額の掛金しか記載されていないので、支払った月数を確認して、月額掛金×月数の控除を受けましょう。

前納減額金がある場合

控除証明書に前納減額金が記載されている場合には、その年に支払った掛金総額から前納減額金を差し引いて、小規模企業共済等掛金控除を受けます。
なお、前納の場合には社会保険料控除と同様に取り扱われます。

 

生命保険料控除

一般の生命保険料・介護医療保険料

保険料の支払者が、本人や親族(生計一・別生計にかかわらず)を保険金受取人としている生命保険料を支払った場合には、その保険料支払者が生命保険料控除を受けることができます。
よくあるのが、保険契約者が妻である生命保険料控除証明書を提出される場合がありますが、そのときは保険料を誰が払ったかを確認しておく必要があります。

個人年金保険料

保険料の支払者が、本人や配偶者を保険金受取人としている個人年金生命保険料を支払った場合には、その保険料支払者が生命保険料控除を受けることができます。
この場合、配偶者に該当するかの判定は、保険料支払時の現況により判定します。

生命保険料を前納した場合

国民年金とは違い、前納した場合でもその年に対応する分しか生命保険料控除の対象になりません。
保険会社から送られてくる控除証明書にはその年に対応する分しか記載されていませんので、その金額で生命保険料控除額を計算しましょう。

一時払養老保険の保険料

期間按分せず、支払った年分でのみ生命保険料控除を受けることができます。
前納の場合は、毎年その年に対応する分の控除を受けることができますが、一時払では支払った年のみですので注意しましょう。

剰余金の配当がある場合

剰余金の配当がある場合は、支払保険料からその剰余金を控除した後の金額で、生命保険料控除額を計算します。

 

地震保険料控除

支払った人が控除を受けられる

保険料支払者が、本人や生計一親族が保有する居住用家屋、家財、時価30万円以下の宝石等にかかる地震保険料を支払った場合には、その地震保険料を支払った人が地震保険料控除を受けられます。

旧長期損害保険料との有利選択

平成18年までに契約した旧長期損害保険契約については、控除証明書に地震保険料にかかる分と旧長期損害保険料にかかる分とが、両方とも記載されていますが、両方適用を受けられるのではなく、どちらか片方のみです。
なので、それぞれで控除額を計算して、有利な方を選択します。
なお、2つの契約がある場合は、一方は地震保険料で、もう一方は旧長期損害保険料で控除を受けることは可能です。

店舗併用住宅の場合

店舗併用住宅の場合は、原則として保険料を居住割合で按分して地震保険料控除額を計算します。
しかし、特例として90%以上を居住用に使っている場合には、全額を居住用として地震保険料控除を受けることができます。

 

まとめ

今回は、年末調整に関する所得控除のうち、社会保険料控除、小規模企業共済等掛金控除、生命保険料控除、地震保険料控除といういわゆる物的控除について見てきました。

物的控除に共通することとして、配偶者や親族に関する保険料などを支払う場合に、その配偶者や親族の所得に制約はないということが挙げられます(年末調整には関係ないですが医療費控除もそうですね)。

次回は、所得控除のうち配偶者控除や扶養控除などの人的控除について確認していきます。

 

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